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上海という街は、実は朝型 健康都市

魔都上海とか夜上海とか、どうもダークで夜のイメージを持たれがちな上海。 筆者もこの街に来るまでは、闇の中をチャイニーズマフィアが駆け抜け、派手なネオンが煌びやかに夜の街を彩る。 そんな適当なイメージを勝手に抱いておりました。

さすがに映画のようなイメージは行き過ぎでも、少なくても魔都なんだから取りあえず香港ぐらいは24時間動いている都市なんだろうと勝手に思っていた次第。 ところが、何かが違う。

19:30に地元のレストランに行くと人が結構いる。 しかし、20時を過ぎるとどんどん人が居なくなり、21時にもなれば誰もいなくなりガラーンとしていて、ビール飲んで騒いでいるのは自分たちだけなんていう状態に陥っている。 上海の皆さんは、2次会にでも行ったのだろうか? 嫌がる服務員の目を気にもせず、我々と他の一組が頑張っていたのだが向こうも帰るようなので、こちらも22:30まで飲んで、やっとマイタンする。

ふと見回すと、なにか街がさびしい。節電の日本でさえ、渋谷とか行けば夜中でも人がごった返していて結構店が開いていた記憶がある。 しかし、22時の上海は、中心部にしては、まるでシャッター通り商店街のようにひっそりとしている。 もちろんKTV(カラオケクラブ)等は、存在していて夜中までやっているのだが、歩いている人もまばらだ。

豫園などのいつも賑わっていて人が溢れんばかりの場所も、23時にもなれば人っ子一人いない。 昼間や19時位の賑わいから考えると、不気味な静けさが支配している。

店を出た筆者は、徒歩15分ほどで地下鉄駅まで到着した。 終電の時間をみると22時過ぎで、23時前にも関わらず、すでに終電が行った後だった。

東京であれば、0時過ぎでも結構電車が走っていたと思うが、上海はこんな感じで、路線バスに回ってみれば、こちらも終了していた。 飲食店の閉店も速いが公共交通機関もそれにあわせて素早い。まったく使えないことこの上ない。

この上海でちょっと夜更かしすると、途端にタクシーのお世話になるしかないわけである。 魔都上海というのはイメージで、実は、とっとと寝ろというのがこの街のポリシーであるようだ。 夜上海は、一体何処にある。

北京から来た中国人の友人も上海の店の閉店時間が早すぎるので驚いていた。 筆者の感覚でも、北京のほうがもう少し夜中も店が開いていたような感じを受けた。

朝の5時、何かを叩く音で目が覚める。 何だこんな朝早くから糞うるさいと思って外を眺めると、隣のビル建設現場にもう作業員が出ていて何かやっているようだった。 クレーンも動いており、こんな朝っぱらから工事を開始している。こいつらに近所迷惑という文字は無いらしい。 朝の5時から夜20時まで工事しているので、どんどん建物が高くなって行く。民工は根性ありすぎだ。 この根性がある限り、中国と言う国は発展してゆくのだろう。

それにしても、この上海と言う街、魔都とか夜上海というイメージとは裏腹に、早寝早起きの意外と健康な街なのかもしれない。 お年寄りは、さっさと起きだして、毎日太極拳をやっている。上海市民の平均寿命が82歳以上に達しているのも頷ける。

年寄りのみならず、上海では5時ごろから起きている人が多いようだ。夜は早く終電となる公共交通機関も、朝は早く5時台から動いている。 こんな状態だから、工事を朝早くからやったとしてもクレームは少ないのかもしれない。

夜に馬鹿騒ぎをしているのは、一部の成金達と日本人を含めた外人だけと言う事だろうか。 一般の上海人は早寝早起き。

これが、租界時代からの上海の伝統なのかもしれない。