中国インターネット事情

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クラウドコンピューティング(雲計算)を解説 3つの勢力が並び立つ中国ネット業界part2

李彦宏(百度) VS 馬雲(アリババ)

未来インターネットの発展方向について、多くの人は“雲計算”に言及した。

“中国は雲計算をすることに適する企業が3つある:アリババ、騰訊百度。”と言う話があるが、この三大巨頭は雲計算についてどう考えているのか?


李彦宏:“雲計算”は“新瓶装旧酒”ということ

百度CEO李彦宏は、“雲計算”と言うのは“新瓶装旧酒”(表面は新しいが中身は古い)だと言った。

彼の話によると、昔の“クライアントとサーバーの関係”といい、“インターネットwebインターフェースに基づくサービス”といい、今の“雲計算”といい、本質は同じです。

主な作業はサーバーで行われ、クライアントのすることははますます簡単になることです。


馬雲: “雲計算”はデータを共有するシステム。  

“雲計算”に対して、馬雲は異なっている見方を持っている。

彼が“雲計算”は物を共有するようなものであり、データ処理、保管する共有システムで、ユーザーには必要なものだと述べた。

アリババは“雲計算”に対して自信を持っているという。


馬化腾(騰訊) VS 李彦宏(百度

馬化騰: 百度騰訊と競争?   

グーグルの撤退より、百度はもっとも多くの利点を受けている。

百度サーチエンジン以外の電子商取引SNSなどの領域に資源を投入して、騰訊と新しい競争になるのではないかと馬化騰は李彦宏に質問した。

この質問に対して、百度の成功は数年間にサーチエンジンに集中したためで、しかし会社が一定の規模に発展したら、その周辺の製品やサービスを考えるのが普通だと李彦宏が答えた。

また、百度は徐々に他の業務を展開するにあたって、資源の約90%はウェブ検索に関する業務に、10%は革新の製品と産業に投入する予定だとも述べた。


Soso(騰訊)はどのように百度に迎え撃つ?

李彦宏は馬化腾に反論した:“騰訊は同時にそんなに多方面のことをして、どうやってすべてを成功させることができましたか? そしてどんな方式でSosoを百度よりもっと良いサーチエンジ

ンにする予定ですか?”

馬化腾の考えによると、検索技術は専門の検索業務以外にも、他のプラットフォームに大量に応用されている。

特に電子商取引の領域で、商品情報を調べることに力を発揮している。

同じように、SNSと検索技術を互いに結合すれば、サーチエンジンの商業利用と似たビジネスチャンスがある。

また、電子商取引の支払いと騰訊の業務を組み合わせる予定だと彼が述べた。

この仕組みにより、ユーザーはインターネットバンキングで支払うことができる。

これをベースとした上で、オンライン支払いと他の相応するショッピングなどのサービスを提供して、電子商取引をテンセント全体のプラットフォームで統合すると語った。

 

対談の中で雲計算についての言及があったが、クラウドコンピューティングについては中国でも話題になっているようである。

百度のCEOが言うとおり新瓶装旧酒であるが、それが中国で行われることはまた別の意味を持つことになるだろうと筆者は予測する。

Gmailはすべてのデータがサーバ側で管理されているクラウドシステムの一例であるが、そのデータを基に最適な広告を表示するという機能が問題になったことがあった。

クラウドシステムがすんなりと中国で受け入れるかは微妙ではないだろうか?