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非経営性サイトのICP登録に、新しくサイト責任者の写真が必要になった

中国にサーバを設置してサイト運営をおこなうにはICPライセンスが必要ですが、このICPには大きく分けて2つの種類があります。

経営性ICPと非経営性ICP

経営性というのはインターネットを使ったサービス業のことで、ポータルサイトサーチエンジンSNS、巨大ショッピングモールなど、百度タオバオといったようなネットビジネスを行っているサイトを指し、昔筆者の仕事で取得したICPがこちらの経営性のICPでした。これの取得には非常に骨が折れます。こちらは外資にはまず取得が難しいライセンスです。

非経営性というのは、企業のコーポレートサイトのようなもので、ネットそのものが商売ではなく、単にカタログや企業情報を置いているサイトに適応されます。比較的取得が簡単で中国国内の大部分の企業サイトがこの申請をおこなっています。今回は、こちらの非経営性ICP登録時に責任者の写真が必要になったという記事です。

なお、中国のWEBサイトの下の方に番号があったら、それがそのサイトのICP登録番号です。

 

では、この新しく行われるICPの政策とはどういったものか、下記をご覧ください

中国国内のISPからの情報によると、非経営性ICP登録にはサイト責任者の写真が必要になった。この政策はすでに正式な実行段階に入っており、サイト責任者は、ISPで写真を撮影してISPと共同で“申請情報に誤りがないとする書類”に署名する必要がある。

中国の工業信息化部は5月6日に、ウェブサイト登録のための写真を撮る背景画像とその使用説明図を公表しました。この事は、いよいよ非経営性のICP登録にサイト責任者の写真を撮るプロセスが必要になったことを示す出来事だといえます。

工業信息化部が発表した登録検証の試行案によると、サイト責任者は団体と個人に分けます。サイト責任者本人は必要の書類を持ってISPへ検証の手続きをする必要があります。

ISPはサイトの責任者の写真を採集して保存します。写真を撮った後、サイトの責任者とISPは、サイト登録情報真実性の検証書を書き込みます。サイトの責任者はドメイン名、姓名とサイトのタイプを含む、3項の基本的な情報を書き込まなければなりません。

ISPはウェブサイトの運営主体の情報、連絡方法、登録情報、ISP情報などを審査します。審査が終ったら、双方は“申請情報に誤りがないとする書類”に署名します。

この新しい政策により、サイトに関する管理を一層引き締め、また、サイト登録情報の正確性について、サイト責任者のみならずISPにも担保させることができると思われます。


非経営性ICPの場合、申請はインターネットで可能ですが、実際はそこで終わりではなく色々な提出書類が必用で、申請から許可まで意外と時間がかかる場合もあります。それでも経営性のICPよりはずっと簡単ですが、今回の写真の話のように、非経営性のICPもいろいろと管理が強化される方向にありそうです。