中国インターネット事情

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Googleの検索アルゴリズムを公開せよと。ニューヨークタイムスが

NYTは米国時間7月14日付の社説の中で、「インターネットの経済においてGoogleアルゴリズムが持つ潜在的な影響力は非常に大きい。したがって、Googleの微調整に影響を及ぼす編集方針が検索結果の品質向上だけを目的としており、ほかの同社事業の支援を目的としていないことを確認する方法を模索するのは、意義のあることだ」との見解を示した。
http://japan.cnet.com/svc/nlt2?id=20416948

Googleの検索順位アルゴリズムを公開せよという社説です。
中国でもSEOは一般的ですが、百度の場合、リスティング広告のような部分だけではなく、検索結果の上位部分を販売しているので、お金さえ払えれば、誰でも確実に1位になれます。つまり、そういうアルゴリズムなわけです。中国ユーザーの間では広告ばかりだと、あまり評判はよろしくないですが。

一方、Googleアルゴリズムを公開していないので、どういう理屈で検索結果の上位となるのかが不明なわけです。

Googleはオープン等の言葉をよく使うとこの社説には書かれています。しかし、順位付けそのものが事実上の検閲にあたるのではという疑念があるから、こういった記事が出てくるのでしょう。(見せたくないものは順位を落とせばよい)

結局のところ、この前の中国とのことも、似た者同士がやりあっているだけで、Googleさんあんたそんなに白いのかと、この記事はそう言っているのかもしれません。

事実上、検索エンジンの順位によってサイトの価値が決まってしまうのだから、ニューヨークタイムスのようなニュース会社も必死なのは理解できますが、もっと根本的な話として、サイトを作ったらサーチエンジンの1位を目指すという構図そのものが間違っているのではないかと、筆者はそう思います。

アルゴリズムを公開しようが、1位になれるサイトは1つということに変わりはなく、「なぜあのヘボサイトが自分のサイトより上位なんだ!」という不満を駆逐することはできないわけです。
実際、人間の情報活動がサイトの順位に制約されるなんて馬鹿な話です。
ある程度の順位付けをした後、殆ど変わらない点数のものはユーザーに同列に提示した上でユーザー自身に選択を委ねるというのが、Google等の機械ボットの分で、ネットの神のごとくふるまって全てに順位付けするのがそもそもおかしいといえるでしょう。

筆者は、ブラウザやページのインターフェイスが悪いからユーザー側が上位しか見ないと考えます。筆者の研究によれば、この部分はいくらでも改善できるはずで、プロトタイプとなるブラウザプログラムも作成しました。

しかし、この使い勝手の悪いインターフェイスは、それ自身が検索エンジン会社の収益の源(検索エンジンの広告はお金を払って上位に出すこと)なので、改善されることなく今日も使われ続けているということになってしまっています。