中国版国勢調査 第六次全国人口普調査の実態 今後の中国は成長するか?

日本でも先日国勢調査が行われたが、中国でも10年の一度の大調査が始まった。

ちなみに、今回の調査のスローガンは「摸清今天人口  创造明天幸福」。今の人口を調査して明日の幸福を作る。
コンセプトとしては日本の国勢調査と同じだが日本のように細かい調査項目はなく、世帯に何人住んでいるかと住人の身分証明書番号を聞かれることが多いようである。
実際の住所、世帯ごとの居住者数、他身分証明書番号からの情報(本来の住所、都市戸籍、農民戸籍の別、性別、年齢、学歴,etc)を取りあえず得ると言う形で行われており、実際の職業、年収等については質問がなかった。

実際の聞き取り作業は、鎮レベルの人民政府の調査員が行っているようだ。
日本の国勢調査でも問題になっていたが中国でもこれらの調査に協力したがらない人々も結構居るようである。そこで物で釣るわけではないだろうが協力したらスローガン入りのプレゼントが貰えたりする。

超高度経済成長下で初めて行われる人口調査。成長下の裏ですすむ人口ピラミッドの変化を示す興味深いデータが炙りだされるのであろうか? 

前回調査(2000年)で30~34歳の第一次ベビーブーム世代が40~44歳、またその子である第二次ベビーブーム世代が現在20~24歳となっているはずで、現在、就職できない大学生がアリ族と呼ばれ社会問題となっているのも大学生が多すぎるためであろう。

年齢分布の状況は20年前のバブル景気の時の日本の状態と同じようなものであろうか。中国の第一次ベビーブーム世代が定年を迎える20年後、高齢化が問題になり中国でも日本のような長期の経済停滞は起こるのであろうか?

しかし、高齢者が増えても福祉部門が伸びなければ(今のまま)であれば日本のような人口老化による経済危機を迎えることにはならないわけで、平均寿命などのデータも今後の中国を占う上で重要だろう。中国は日本をよく研究しており、日本のようにいびつな形で高齢者層への再分配がまだ行われている気配がないので今後も成長できる可能性は十分にある。このあたりの改革ができないのは日本のダメな点であるが、中国では体制の違いによりこのあたりの政策の変更は比較的簡単だろう。ましてまだ高福祉状態を体験していないのだから。

また、いろいろと地方を歩いていると実感する地域による人口ピラミッドのばらつき、つまり農村の過疎化のデータも示されるかもしれない。日本の食糧安全保障にもかかわる話だが、機械化がまだ進んでいないので意外と問題はないかもしれない。

そういった中国の兆候を正確に読み取る上でも今回の調査は重要な意味を持ちそうである。中国へ投資する投資家、ビジネスマンも要チェックだ。