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京東商城(ライバルより20%安くすると発表) 当当網と書籍分野での価格競争激化

今年11月1日に書籍オンラインショッピング市場に参入した京東商城(www.360buy.com)と、先週ニューヨーク証券取引所で上場した当当網(www.dangdang.com)との競争が激化している。

12月8日、当当網が上場した日に京東商城は販売促進活動を行った。その後、当当網のCEO李国庆は「すべての価格競争を受ける」と述べた。12月10日に京東商城のCEO劉強東はマイクロブログで価格改定の決定を発表した。12月14日から、京東商城のすべての本は競争相手より20%安くするということである。京東商城の挑戦に対して、当当網は、現在、当当網の書籍の価格は、ネットでの最低価格であると李国庆が答えている。

京東商城と当当網のCEOの、マイクロブログでの論争はネットで注目されている。

情報によると、現在、京東商城の出版社からの書籍卸売価格は、当当網、amazon卓越網(www.amazon.cn)とほぼ同じ。ネットショップがこの卸売り価格の水準で更に価格を大幅に引き下げるなら、赤字になる可能性が高いと多くの出版社が表明している。
しかし、京東商城は出版社との元の契約を変更することがないと表明していて、ゼロ利益でも損失でも、京東商城自身が負担するのだという。

京東商城のCEO劉強東は今回の書籍価格大戦が当当網へ圧力ではなとしていて、単に競争は双方を更に強くさせると述べている。つまり、値下げや素早い配達など消費者にメリットがあることが行われる理由は、競争があるためだいう。

現在、京東商城、当当網、amazon卓越網の商品は全て送料無料なので、消費者のプラスの評価を獲得ためには配送のスピードは重要な要素となっている。
今のところ、いくつかの都市における京東商城の配送のスピードは確かに当当網に及ばないが、広州、成都武漢で図書倉庫を建設し物流体制の強化を行っていると劉強東が表明している。

ネット書店の激しい競争が出版業界・書店業界に悪影響を与えると危機感をもつ出版社や業界関係者も現れていて、政府に対して書籍価格に対する規制を働き掛けている状態であるという。

リバタリアニズムな国ですよね。日本が自由主義の国ではない というのと同じような文脈程度で。
蒙牛の乳製品業界にしても、QQと360にしても、今回の書籍販売にしても、あらゆる手段を用いて、これはどんな裏表の手段でも用いるという意味ですが、とにかくライバル会社と徹底的に戦うという文化が中国の競争を激烈なものにしているのだと思う。この状態、当然悪い部分もあるのですが、凄まじい活気を生み出す源の一つでもあるわけです。
一応、書籍価格の規制をしよう考えている業界関係者もいますが、本当にやったらネットで叩かれそうだな。

なお、日本の現状としては書籍価格は再販制度というもので統制価格となっています。いくつか同じようなことをしている国もありますが最も厳しい統制をしているのが日本です。
つまり、当然電子ブックでも戦う前から日本の敗北が決まっているということなのでしょう。