中国インターネット事情

ITを中心に中国の事 もろもろ

縮小する中国版Groupon「高朋」吹き荒れるリストラの嵐

最近、メディアの報道によると、Grouponの中国市場における合弁会社は困難に直面している。
現時点では、テンセントとの提携による共同購入サイト「高朋」はすでに秦皇島、煙台、南寧など13の都市のオフィスを完全に閉めた。
また、上海、杭州武漢、福州など18の都市のオフィスで大量の人員削減を行った。400人以上のスタッフが解雇されたという。

実は、この三ヶ月、高朋網はずっと人員削減を行っていたと高朋網のあるカメラマンが述べた。

オフィスを閉めるのは会社の戦略的調整の一部であり、中国市場を放棄する序曲ではないとGrouponと高朋網は23日に表明しているものの、失敗感は漂う。
今後の重点業務を大中規模の都市に集中する計画だとスポークスマンが述べた。

「団800」が発表した統計データによると、今年7月、中国の共同購入サイトのランキングの上位を占める「美団網」、「拉手網」などのサイトの月間売上高は1億元を超えた。
しかし、高朋網の売上高は3700万元だけで、美団網、拉手網などよりはるかに少ない。
したがって、今回高朋網の全面的な事業収縮は、自分の誇ったハイエンド路線が消費者の需要に合わなかったためで、「中国市場に合わない」現象だと一部のアナリストが考えている。
また、初期段階でお金を使いすぎたこと、事業拡大のペースが速すぎたことも考えられる原因として挙げられる。

今年の初め頃、高朋網は中国に進出したばかりの時、北京、上海、広州などの大都市での配置を急速に完成し、そして全国での拡大を始めた。
また、高朋網が2〜3倍の給料で中国国内の他の共同購入サイトから人材引き抜きを行ったため、拉手網、満座網などの中国国内の共同購入サイトは連合して高朋網に対抗する状況になった。
当時、高朋網はGrouponが米国における成功をコピーしようとして野心的だったが、中国市場では無理だったようだ。


中国大手ネット企業と海外大手ネット企業の合弁。知名度トラフィック共に負けるはずが無いのだが、完全に敗北したといえるだろう。
今回は、オリジナルが切断されたとか、中国のネット特有の問題ではなく、単に戦略がダメだったという話だ。

他社が宣伝に経営資源を投入する中、給料に資源を配分し続けていたのが敗因だろう。上海の街を歩いていると中国版Groupon「高朋」以外の共同購入サイトの宣伝をみることが多い。
差は明らかだ。
しかし、ここは、他社の2〜3倍の給料を支払っていたので宣伝に回す余裕が少なかったのではないだろうか。
そんな、当たり前の事に気が付いて大リストラ発動したが、どうも労働争議になっているようだ。

中国大手ネット企業と合弁だから安心! と言って、なにも中国の事も分からずにホイホイやるとこうなるという端的な例かもしれない。
これは、Googleとかと違って、戦略が悪いの一言に尽きる。