中国インターネット事情

ITを中心に中国の事 もろもろ

人人網 MSN中国と提携するも、QQ空間を突き崩すには至らないとの予測

8月24日、人人会社(NYSE:RENN)は傘下の実名制SNS人人網がMSN中国と戦略的パートナーシップを結んだことを発表した。
双方の提携は主にSNS、IM、オープンプラットフォームなどの面に渡る。

今回の戦略的提携で、人人網とMSN中国はアカウント共通化と双方サイト機能の高度な統合を実現する。
ユーザーはMSNのアカウントを使用して人人網にログインすることが可能になり、複数登録の不便を避けることができる。
さらに、ユーザーが人人網で更新した内容も同時にMSNのソーシャルパネルに更新することができる。
また、ユーザーはMSNで人人網の友人と直接に交流することができるようになる。

人人会社のCOO兼エグゼクティブディレクターの劉健によると、MSNとの提携は人人網がクロスプラットフォームの共有を実現するための重要なステップである。
MSNと組む前に、人人網はすでに奇虎360とアカウント共通化を実現していた。

2011年6月30日の時点で1.24億人のアクティブユーザーを持っている人人網はMSNのホワイトカラーのユーザーを気に入ったのかもしれない。
易観国際 (Analysys International) の統計データによると、MSN中国2011年第2四半期の登録ユーザー数は1.41億人で、アクティブユーザー数は4989万人だった。

しかし、両者の提携の効果の見通しに対して、楽観的ではないと易観国際のアナリスト董旭は考えているという。
人人網とMSNのアカウント共通化はただのOpen IDで、IMの普及によく使われる方法であり、以前にもMSNと新浪微博アカウントの結合を実現している。
人人網とMSNの提携は、人人網がさらに校内網の学生のユーザーが多数を占める局限から抜け出してホワイトカラーに浸透しようとする試みだと見ることができる。
しかし、中国国内SNS市場の成長が減速しているため、双方の提携の効果はあまり大きくないと予測できる。
易観智庫(Enfodesk)が発表した6月主要SNSのUV(ユニークビジター)から見れば、QQ空間が人人網の倍以上だった。
今後も、人人網がQQ空間を追い抜く可能性が低い。
また、テンセントも彩貝のようなOpen ID類製品を持っており、現在はすでに多くのECサイト共同購入サイトと提携し、トラフィックを導いている。

IMとしてのMSNは意外と中国市場で以外と健闘しているが、そこと提携したとしても、最大派閥QQを擁するQQ空間には勝てないということだろう。