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テレ東 アニメの海賊版行為で優酷の広告主に警告

著作権バトルを続けている中国の動画サイト土豆と優酷。
この戦いに新しい動きがあった。日本の人気アニメを多く抱えるテレビ東京が、12月19日、優酷を討伐する陣営に参加した。

知的財産権侵害の警告書」これはテレビ東京が優酷の一部の広告主に送った警告である。
告知書によると、東京テレビは既に「ナルト」、「銀魂」、「BLEACH」などの有名なアニメーションを含むほぼ70のアニメーション作品の中国大陸地区の排他的なネット放映権と権利保護権を土豆網に授けた。
土豆網以外のこれらのアニメーションを放送するサイトは全部「中華人民共和国著作権法」などの関連法律に違反している。

テレビ東京は11月20日から著作権侵害の疑いのあるサイトの著作権侵害状況を監視し始めた。そしてこれらのサイトに代理人の弁護士から書状を送った。
その後、大部分のサイトは積極的に権利侵害リンクを削除したが、幾つかのサイト(例えば、優酷網)は権利侵害通知を受けた後、まだ権利侵害行為を続けている。
そのため、テレビ東京は、米国、日本などの国のメディアで優酷の知的財産権侵害行為を非難し、また上記の権利侵害の作品のページで広告を出した企業に警告書を送ることにした。

優酷網で検索すると、「ナルト」、「銀魂」、「BLEACH」などの作品は特定のテーマのページがあって、総クリック数が数十万回から数千万回まであることが分かる。


中国の動画サイトは近ごろ広告だらけになっている。莫大なアクセス数を換金する方法としては最も簡単な方法であるからだ。
しかし、それだけ広告が付くなら当然その広告費はいったいどこに行っているのかという話になる。

動画サイトそのものを訴えても効果は薄いが、その広告主を片っ端から訴えれば効果はあるのではないだろうか。
とくに日本企業を含む外資企業ならば、警告の効果は高そうである。実際、幾つかの外資企業(日本企業含む)も優酷を使ってCMを流している。

今後は、テレ東のみならず、他の日本のコンテンツホルダーが、動画サイトの広告主を狙い撃ちして警告や裁判を連発するのかもしれない。
テレビ局より動画サイトの方が効率が良いと思ってCMを流したら、逆に高くついたということになるかも。
効率の良さ=海賊版ゆえという可能性も高いのだ。