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「微信」中国で究極の個人情報曝しサービスが流行る理由

殆どの人が個人情報など気にしていないから。端的にいうとそれが答え。
公という感覚はあまりないのかもしれない。
どこでも大声で話すとか、パジャマで出歩くとかこの世界は全て個人の家の延長として見ているようにも感じられる。

公園でお見合い用データを公開して婚活やってみたり、ネットに写真を載せてみたり。
自分自身をさらけ出すことに何のためらいもないのだ。

この感覚をネットが結びついた時、恐るべき早さで個人情報が曝されていったわけである。

中国版ツイッター「Weibo」はそれはそれで面白いのだが、近ごろ筆者のお気に入りはむしろ「微信」wechatである。
QQで有名なテンセントがリリースしているアンドロイドなどのスマートフォン向けアプリなのだが、知っている人とコミュニケーションするQQとは異なり、
GPS機能を利用してこれは近くに居る人とか、加速度センサーを利用して同時に何かの動作を行った、見ず知らずの人とコミュニケーションすることを目的としているものだ。

昔、日本でも微弱電波を利用して近くに寄ると持っている男女同士がわかるという「ラブゲッター」なる玩具があったが、それを遥かに進化させたツールがこの微信である。
自分の写真をさらけ出し、自分の位置すらさらけ出す究極の個人情報暴露ツールなのだが、中国人の気質には非常にあっているようである。日本のカレログというのは炎上していたし。

この微信、将来はネット中華街と化すのかもしれない。
従来であれば、ある程度まとまっていないと中華街を形成することが難しかったのだが、これであればどの場所に誰が居るかすぐにわかるので一か所に纏まる必要もない。

自ら、このバーチャル中華街に接続すれば、中国以外なら、自分のまわりに中国人がどの程度居るのかすぐにわかるのだ。

まだ、浦東空港。。