中国小さな輸入ECサイトの秘密 そして外資の小規模サイトが成功しない理由
中国 京東商城(ECサイト)が注文後、わずか4時間で持ってきた。昨日の事です。
中国で様々なECサイトを使いましたが、今回が最速でした。 京東の物流は確実に進歩を遂げているようですね。
ここが日本の品物も売り始めているので、みんな京東に注文しそうな感じですが、まだまだタオバオ等の小さなネットショップも頑張っています。
それは何故か?
彼らの一番の競争力は価格の安さです。日本からの輸入品だと同じ商品で4倍以上の差があるものもあります。
ここまで価格差があれば、本物か否かに始まり、配達日が不明などの点を考慮しても、十分に競争力を持つ訳です。
他の競争力の源泉は、新品をいち早く輸入すると言う点です。しかし、これはiPadなどの人気商品のみに限定されてしまいます。
つまり、輸入品を扱う中国の小規模ECサイトにとっての命脈は価格にある訳です。これらのECサイトでも効率化は限界まで行っている所もあります。タオバオの若い女性店主が過労で死亡などという記事もありました。
まさに、想像を超えた限界まで合理化しているわけです。
しかし、それだけで京東のようなかなり洗練されたECショップに太刀打ちできるとは思えません。彼らはボリュームがあるので、価格交渉で圧倒的に優位に立てるはずです。
それが逆になっているのは何故か?
小規模の輸入品を扱うEC店のほうが価格が安い状態なのは、ハンドキャリーなどで持ち込まれ、関税を払っていないからではないかと思われます。
もし、まともにECサイトを制作して日本の商品を売ると言う場合、これらの闇経済? との戦いになってくるわけです。
京東は真っ向からこれに戦いを挑んでいるわけですが、関税が高い商品ではなかなか難しいのではないでしょうか。なにせ価格差が4倍とかありますし。
そんな仕組みになっているので、中国ネット人口5億人に対して、Weiboなどでプロモーションとかやってみれば成功できるとか、セミナーや本にあるような成功体験を自分(自社)もできるというのは大いなる勘違いです。
もちろん、ブラックスワン(強運者)はいます。貴方がブラックスワンになる可能性は否定しませんが。
自社の製品を自社のサイトやECモールなどに出店して販売してみたら、知らない中国人がやっているタオバオサイトで売られている自社製品の方が遥かに価格が安かったというオチも普通にありえます。
昔(もしかしたら今もあるかも)、淘日本というサイトをYahooジャパンとアリババがやっていましたが、あっと言う間にこの状態になっていました。
リスクとリターンの関係上、中国人であれば華麗に実行できるのでしょう。ある意味ギリシャと同じです。
外資の場合は……大規模なほどやりにくいのだが、小規模でもやりにくい……