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中国鳥インフルエンザ事情 病院行ったら破産するので……

鳥インフルエンザで病院に担ぎ込まれたら、いくら金がかかるのか?
ICUやら隔離やらで何やら高額医療のニオイがするこの病気。

その金額は、年収5万元くらいの中国で40万元は下らないというのだから、ある意味病気より恐ろしい。
あらゆる大病で患者が破産するのが、保険が不完全で医療費の高い中国の特徴だが、この鳥フルもその例に漏れない。
実際、ある感染者の家族は、鳥フル治療費のために、家を売却するとかそんな話もあるようだ。
なら病院なんか行くものか! という患者がいても何ら不思議ではないし、そもそも行く気のない患者も多数いるのではないだろうか。
だが、都市戸籍の人はまだいい。

都市部に滞在する農村からの出稼ぎ労働者には戸籍問題でロクな医療が提供されていないので、病院に行くかは怪しいものだろう。
もし行ったとしても、闇診療所くらいではなないのか。
このような、闇診療所で鳥フル患者が発生していたとしても、それが統計に反映されるとはとても思えないわけで。
闇営業なんだから。

こんな事情があるので、ある意味意図的に隠すまでもなく、真相は誰にもわからない。
だから、感染が広がっているのかそうでないのか判別が難しい。
しかし、そこは世知辛い世の中を生き抜く中国の人々。
ちゃんとマスコミ等に頼らない、もっといい危機管理方法を持っている。

中国の人に言われるのは、比較的衛生状態の良い外人まで感染しだしたら、いよいよ本当にヤバイと言う話。
まさに「炭鉱のカナリア」状態である。
身近な外人がパタと倒れたら、さすがにマスクぐらいするだろうし、もしかしたら恒例の塩の買い占めパニックが起こるかもしれない。
なぜか、パニック時は塩が人気商品。
今回はタミフルの原料となる八角も人気となりそうだが、それ自体に効果は全く無いらしい。