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春秋航空の日本国内線参入検証 失敗フラグが立っている?

春秋航空は筆者が良く使う中国の格安航空会社で、いわゆるLCCというやつです。
茨城―上海便ができる前から中国の国内線に何度も乗っているので、日本人の中ではかなり搭乗した方かと思います。
つい10日ほど前にも乗りました。

その春秋航空が、2014年5月に成田を拠点に日本の国内線を就航させるのだという。
路線は、成田―佐賀、成田―高松、成田―広島の3路線(1日2往復)とのこと。

上海―佐賀 上海―高松という路線がすでにあるので、それと合わせての活用ということなのでしょう。
上海の観光客を乗せて、まず九州(佐賀)や四国(高松)で観光してから、成田へ向かい関東を観光。最後に茨城に行って上海に帰るというルートを想定しているのかもしれません。
九州・関東ツアー5000元とかで客を呼び込み、大量にショッピングをさせ、茨城の関所で荷物が重いといって超過料金でバリバリ稼ぐというビジネスです。
荷物の無料枠が、機内持ち込み5kg受託荷物が15kgで、買い物を沢山すると簡単に制限をオーバーしてしまいます。
確かにこれで一定量の収益は見込めるのかもしれません。

しかし、日中関係の悪化が日常化した今、最悪期は脱しているものの、以前のように日本へ中国人が来るとも思えません。
つまり、安定した収益が見込める中国人観光客以外の客を、より多く搭乗させる必要があるということになります。
日本の国内線ですから、当然それは日本人客ということになります。

日本人は、春秋以前に、LCCに対してあまり良い評価を下していないような感じを受けます。
一般的な飛行機に比べ、タラップでの乗り降りが面倒臭く、機内では水すら配られず、機材が少ないので前便が遅れると数珠つなぎに遅れてしまう。
こうした点に対して、日本人がかなり厳しい評価をしていることが、既存のLCCが大赤字になっていることからもわかります。
サービスに関して言えば、最低の春秋航空が日本人顧客に受けるかといえば、間違いなく全く受けません。

上海便であっても、これによく乗る筆者には変わり者という評価が与えられていて、周りの人間はマイレージが付くJALとかANAとかに乗っています。
まあ、一度乗ってみなよと進めて、乗ってくれた知り合いはたった一人。しかも一回だけ。
その人の感想としては、空港も遠いし荷物を少し持っていったら超過料金取られてJALより高いと言っていたので、次はもうなさそうです。
このように筆者の周りでは、全くと言っていいほど受けません。

さらに、ワクテカしすぎで宴会モード突入状態の中国人観光客と一緒に搭乗することが、日本人の顧客満足度を大幅に引き下げることになるのは間違いありません。しかも、中国便ではなく日本国内線で……

日中関係悪化による中国人観光客の減少。
・そもそもサービス基準が低いLCCは日本ではあまり受けない。
・大量の中国人観光客と一緒の日本国内線にわざわざ乗る意味がわからない。

この3点が失敗フラグのような気がしますが、もしかしたら、それを覆す圧倒的な低価格を提示してくるのかもしれません。
こうなると、AirDoの時のようにライバル航空会社も黙っていないので、体力勝負になりそうな気もしますが。

成田を拠点にやるなら、茨城便を廃止にして成田―上海、成田―北京便を作るほうがありがたいです。。
それができるなら、茨城発より4,000JPY 高くても乗る回数を増やしたいです。