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華僑ビジネス? EUでも見かけた中国露店のノウハウと商品

上海の南京東路を歩いていると、ボール(主にブタ形)のようなものを地面に投げつけるとペタって潰れたあと徐々に元の形に復元するオモチャが売られているのを見かけます。
露店でも実演をみると、よくあそこまで潰れて復元するものだと、少し印象に残ります。
http://item.taobao.com/item.htm?spm=a230r.1.14.65.AVpg90&id=19132327831

これは中国の観光地ではおなじみの光景で、特に珍しくはないのですが、ギリシャやイタリアでもこれとまったく同じ光景が繰り広げられておりました。
世界に広がる中国露店ネットワークというわけですが、ターゲットは増加する中国人観光客ではなく、現地人や欧米からの旅行者のようです。
中国で数元で買えるものを2ユーロで販売しているので、売り子は誰も「ニーハオ」と声をかけてくることはありませんし中国人は誰も立ち止まりません。

世界的な露天商といえば、ユダヤ人旅行者のアクセサリー露店がありますが、この中国由来の玩具を売っている露天商は中国人ではなかったです。
ロマ人? などが販売しているので、中国側は販売を彼らに外注しているように見受けられます。
中国人はビザの問題でヨーロッパに入りにくいので、小売部分は外注せざる得なかったということなのかもしれません。

しかし、その手法はまさしく中国のそれで、完全にノウハウが引き継がれている様子が見受けられます。
まず、観光地の地べたに胡坐をかいて座り、下にシートを引いてそこにこのオモチャを叩きつけて実演するというものです。
この実演販売をするのが販売のコツなのでしょう。EUだからといって店舗に卸して売るということもしていません。
ギリシャの島々は、何度もこの露店を何度も見かけたので、ますます海南島感が強まりました。
もちろん、イタリアでもたくさん見かけました。

それにしても、筆者の場合、このオモチャを見ても変わった物だと思うものの何も思い浮かばなかったですが、
中国発のこの商売を経済危機で困窮する現地人に教えて、商品を流して大儲けしている商才のある中国人も間違いなく存在するわけです。

ヨーロッパ以外の北米や南米なんかでも、やっているのだろうか?
もしそうなら、この露天商ビジネスモデルは、グル―ポンのように世界同時展開しているのだから大したものです。

ちなみに、このオモチャの名称は「发泄球=ストレス発散球」というそうです。