中国インターネット事情

ITを中心に中国の事 もろもろ

パクり中国? パクりの方がビジネス環境に適応しているぞ

iPodはmp3を容認し、ソニーウォークマンはそれを拒んだ。
Youtubeには無許可コンテンツが大量に流れ、Winny作者は逮捕される。
日本は著作権について変なところが煩いが、アメリカは上手く解釈し、中国は無視する。

アップル、Youtubeアメリカ、中国は成功し、日本は失われた20年が継続中。未だにオリンピックで「4kテレビ」だなんて言っている。
発想が昭和30年代かと。

ぶっちゃけ、アップルが成功したのはmp3のおかげ。ジョブス関係ないから。
動画サイトが盛況なのも、無許可コンテンツでも言われなけりゃ消さなくてもいいという例の法律のおかげ。

極論すると、パクリは正義ということになる。
言い方を変えると、人様が作ったものを大量に集めて整理して最も効率よく提供するところが勝つ! というのが最近の企業経営の本質なのかもしれない。

ハード単体で勝負する日本企業の旗色が悪いのも、
どんなにハードが優れていてもソフトなけりゃただの箱だから、洗練されたコンテンツ検索システムの前には歯が立たず、
各個撃破されているだけという話なのだろう。

とするならば、世界中のアイディアやコンテンツを整理して提供する技術に関しては、中国は超先進国といえるのかもしれないと思った。

よく、中国を茶化す言葉として「所詮パクリだから~」などと言われることがあるが、当たり前の話だが、パクリ=考えていない ではない。
それは、動画サイトに未許可コンテンツが多いからといって、動画サイトの人が何も考えていない訳ではないのと同じだ。
逆にコンテンツ提供側の都合を無視して、ユーザーの方だけ向いて色々と制作できる利点もあり、実際、世界で成功している企業はそういう会社が多いように思える。

とすると、コンテンツが湯水のようにあるが故に、ひたすらユーザーの方を向いてサービスを作れるのは中国の強みなのかもしれない。

日本は昭和30年代の発想だが、中国ではテレビをAndroidテレビに変える小箱が大きく普及している。
この箱一つで、中国全地域のテレビの視聴、VOD、ゲーム、カラオケ、インターネット等が可能と、昔のゲーム機が目指していたホームサーバ的なものだ。
ハードの価格はわずか299元と4700円くらい。コンテンツは中国なので湯水のように存在している。

もちろん、GPSで場所を確認してわざわざ地域割りでネットラジオ流すような日本の放送局(大丈夫か?)には絶対できるはずもなく、
4KTVと中国版AndroidTVなら間違いなく後者に魅力があるわけで。

日本の放送局とセットの4kというコンテンツに全く魅力がないのはどうしたことか。オワコン状態だ。
放送局にもTVハードにも全く魅力がないし、面白くもない。

中国のこのコンテンツに対する配慮のなさが、実はネット時代の現代ビジネス環境にはメチャクチャ適応しているんじゃないのかと。