中国インターネット事情

ITを中心に中国の事 もろもろ

中国の進撃速度を見誤るな。Googleの目標は世界で最も規制の少ない中国のネットに行きつく

YoutubeYouku(中国の動画サイト)の劣化版じゃないのかと思う時がある。
この世界のネット状況を何一つ知らない人を連れてきて、YoutubeYoukuを視聴させた場合どちらに軍配を上げるだろうか?
先入観のある我々はYouTubeと答えてしまうところだが…ネットの状況を全く知らない人なら、最後まで閲覧できるYoukuに軍配を上げるのではなかろうか。

どう考えても途中までしか見れん不完全なYoutubeより、全部見れるYoukuのほうが優れている。
「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるよう にすること」というGoogleの社是から言っても、YoutubeはまだまだでYoukuこそ完成系だといえそうだ。

中国国内で提供されている様々なサービスでは、世界中のコンテンツがタダ同然どころか、無料で提供されていて簡単にアクセスして使うことができる。
今では、中国のテレビはネットに繋ぐだけで、中国全土のテレビ局、世界の数多くのテレビ局の実放送、動画コンテンツ、世界中の音楽、ゲーム、カラオケ等のコンテンツが完全無料で楽しめる。
つまり、世界中にあるコンテンツが最も整理され、アクセスして使えるようになっているのが、現在の中国だということになる。

この状況のおかげで、中国人のデジタル製品に対する消費が大きく刺激され、商品開発サイクルが高速で回り続ける。
近年の世界的なインターネット、スマホタブレットなどの技術革新の裏にあるものが、中国なのは間違いがないだろう。
さらに、この状況は中国国内の技術蓄積を早め、日本企業はもとより最大の家電メーカであるサムスンすら脅かすことになるのは時間の問題だろう。

中国のネットは規制があるから大したことはないとか思うなかれ。実は最も規制の存在しないネットという一面も持ち合わせているのだ。
この点を見落とすと、中国の進撃スピードを見誤ることになる。

Googleの進撃スピードと同じように中国の進撃スピードが恐ろしく速いのは、図らずとも結果として同じようなことをやっているからということになる。
それは、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるよう にすること」だ。