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日本なのに個人情報がダダモレだ! 爆買中国の人 不思議がる

ウィルス、マルウェアで溢れているサイバー空間はもちろん、不動産屋に電話すれば業者間で情報共有されてしまうくらい個人情報保護が欠落している中国。
そんな中国の方にあることを指摘された。

上海の日系企業に勤めている中国人が日本に来た時の話。
会社では、コンプライアンスやら個人情報保護やら、耳にタコが出来るほど聞かされているようだ。
ベネッセのように個人情報の取り扱いを一歩間違うと会社が傾くぐらいの影響があるのだから、駐在日本人がそのような教育をするのも当然なのかもしれない。
それがどの程度、中国人に伝わっているかは不明だが、日本は個人情報に面倒な国という印象だけは大いに頭に残っていたらしかった。

ところが、日本に来てみると大々的に個人情報を曝す行為が、あちらこちらで行われているのに驚いたようだ。
何で家の前に名前が書いてあるのか? しかも、姓だけじゃなくて名前、それも家族全ての名前が書いてあったりするのは何故か?

家の表札のことを言っているらしい。

確かに、北京上海、新疆の奥地から農村まで回ったが、筆者も中国で個人の家の表札など見たことがないない。
同じ個人情報なのに、ベネッセのような企業から漏れると騒ぐが、わざわざ漏れるようなことをして、それを誰も気にしないというのは確かに奇妙な話だ。
よくよく考えれば、中国だと郵便受けにも鍵がついているが、日本だと鍵が無いものも沢山ある。

筆者が、日本は世界一安全なんだから、別にそんなの漏れても問題ないんだよと言ってみたところ、
じゃあなんで、個人情報保護やらこんなにうるさいのかと聞かれた。
中国人曰く、日本人のロジックが破綻してると。

表札なんか無くても郵便物は普通に持ってくるし、ベネッセ気にする前に表札気にしろよと中国人に個人情報保護に関する注意をされてしまった。

冷静に考えれば、データ流出ならダイレクトメールが来る程度かもしれないが、家の前を通るすべての人間に住人の個人情報を明かすということは実体であるだけにより大きなリスクがあると思う。

表札を掲げない中国の人は、かなりロジカルなリスク評価をしているのかもしれません。