中国インターネット事情

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初心者向け中国越境ECマニュアル① 爆買で巻き起こる日本の越境EC熱

春節での中国人爆買報道が効いたらしい。中国にモノを売りたいという企業が一気に増えた。

日本に来る観光客だけでも、あれだけ売れるのだから、もし中国本土の人にも売れればそのインパクトは計り知れません! ウハウハです!
とか、バラ色の事業計画を作ってしまう会社が、かなりありそうな勢いです。

しかも、近年はチャイナリスクという言葉が染みついてしまったのだから、なんとか中国にあまり関わらずに、でも、本土中国人にはモノを売りたいというムシのいい話になってくる。
凄い矛盾しているし、完全にご都合主義なのだが、方法が全く無いわけでもない。

それを叶える方法が「越境EC」である。
手法は単に、ECで販売してEMSやSALで送るというものだ。

じゃあ、早速うちもサイトも作って。ドメインはCOMよりCNのほうがいいのかな。
オープンソースのECCUBEを中国語化すりゃいいじゃん。

はいこれダメです。
いや、あまりにダメなので、ダメダメダメと完全にダメ出ししておいたほうが良さそうです。

このブログでも初期段階から何時も取り上げているアリババ系の「天猫(tmailか)」や「タオバオ」、社長がアイドルと交際中の「京東商城」以外での物販は無理です。
中国でECなら、自分でサイトを作ろうなどと、一切考えてはいけません。
速度が速い中国国内にサーバを置こうとすると、ライセンスやらなにやらが非常にかったるい上に、誰も買いませんから。これ、経験者は語るです。

筆者は、営利性ICPライセンスやら、備案登録やら、医療業界向けやら、中国のネット系ライセンス取得に関わりましたが、ウルトラ面倒です。
中にはライセンスを取っている間に会社が傾いたなんてところもあります。
中国進出で、得られたものはライセンスのみ! 資金ショートで商売せずに撤退とか笑うに笑えません。

ライセンスが不要な香港あたりに置くという選択もあるでしょうが、いやいや、誰も見に来ない「鬼城=ゴーストタウン」になる確率99.9999%です。
損得勘定ができるなら、選択肢は「天猫(tmailか)」や「タオバオ」、社長がアイドルと交際中の「京東商城」ということになります。

問題は、中国人の協力者が必ず必要なところです。たとえ外国企業向けの天猫国際だとしてもです。
さらには、実際に越境ECで成功している人はどんな人なのか? そのあたりは次回に。

取りあえず、このブログの読者の方は、自社ECサイトを中国に立ち上げるようなムダな努力をする必要はなくなりました。
そんなムダな努力や失敗は筆者が大量にしておりますので。

今日の結論
中国でECやるなら、以下の3つでやるしかない。ムダ金払って中国語自社ECサイトを作るのは止めましょう。

タオバオ
http://www.taobao.com/
天猫
http://www.tmall.com/
京東
http://www.jd.com/