上海で発生している奇妙な不動産バブルは東京でも起こる?

上海郊外。地下鉄7号線の北側の終点「美蘭湖駅」。列車を降りると名前とは裏腹にスモッグで霞んだ空と巨大な工場跡が目に入る。工場と線路を隔てて反対側にあるスーパーの横に、ちょっとした広さの池があって結婚写真を撮影するカップルが2~3組。これが「美蘭湖」のようで、決して自然豊かな場所というわけではない。

下車した乗客たちの中には駅前の不動産屋へ向かうものがいる。平日の昼間にわざわざこんなところまで足を運んで物色するほど今の上海の不動産市場は過熱している。

都心から1時間程度の上海の地下鉄終点駅周辺では、中心部に比べまだ購入できる可能性があるということで不動産を探す人を良く見かける。それでも、60m2くらいの二部屋のマンションで240万元以上。給料が6千~7千元程度の一般人には無理のある価格になっている。ひとたび購入すれば、1ヶ月に1万元の返済が必要になってくるから、年収150万円程度では給料すべてをつぎ込んでもローンの返済が厳しい。

それでも売れるのは、絶対に上がるという予感とインフレが続くから借金しないと損という感覚が合わさって、上海の不動産なら大丈夫という確信に達しているためだろう。

地元の不動産屋に近づくと、初老の女性と営業が話し込んでいた。
「最近の相場はどのくらい?」
「最近買う人が多いから‥ドンドン上がって、何とも」
「全く、何でこんなに上がるんだろうね」
「理由は知らないけど、来月はもっと上がるから買うなら早いうちがいい」

不動産屋といえば、窓ガラスに張られた売り出し物件の価格ポスターが目に付くはずが、それらがすべて取り外されて中のオフィスが丸見えの状態になっていた。価格がどんどん上がり、書き換えるのが面倒なので掲示していないとのこと。高級店のすしネタのように完全に時価になっている。

一体誰が買うんだ! そんなの! と思うが、実際に売れている。最近、上海中に不動産屋が溢れている。上海に来て8年。こんなに不動産屋を見たのは初めてだ。購入資金の調達も親戚中から借金して足りなければ違法金融も使う。

ヘタな商売をやるより大都市部のマンションを購入したほうが儲かる。学歴も頭も金もあまりない人々が縋りつく最後の中国夢がこれだ。これまではマンション買いが素晴らしいパフォーマンスを上げてきた。わずか10年で価格は10倍近くに達している。

日本から来た身としては「それ土地神話!」 とツッコミたいところだが、本当にそれだけか? 中国の時の流れは速すぎて物事がどんどん進んでしまう。最近起こっている上海などの大都市部の不動産バブル現象をみていると、高速で回転する中国という社会が出した結論の一つなんじゃないかと思えてくる。

それは「地方はもう終わった。これからは大都市圏のみが生き残る」というもの。

農村部はもちろん地方都市でも職は少ない。報道の通り中国の景気は悪いから。日本のように農村部の票を目当てに土建工事をばら撒くとか、選挙がないからそんな非効率で無駄なことやらないし、都市部のマンションの値上がりなんかと比べれば農作物の値上がりは微々たるもので、地方への所得移転が進まない。

上海の小売価格でコメ5kgは30元(525円)くらい。日本と同じくらいの物価を誇る上海だが、主食のコメは日本に比べて圧倒的に安い。農民の影響力が小さい中国では農作物全般がかなり安く手に入る。

地方に所得が移転しないから顧客もおらず市場もない。だから仕事もナシという負のスパイラルに突入している。賑わうのは春節の時くらいで、世代が変わったら無人の荒野に逆戻りだろう。そんなところの不動産は誰も欲しくはない。

中国人は現実主義者だから即座にその解を導いてしまったわけで、それが今の大都市部での不動産爆買いにつながっている。

 

上海から比べれば、東京など首都圏の不動産は安い。日本は人口減るんだから空き家も増えるし、不動産なんか上がるかよといった感じだろう。

しかし、中国人がたどり着いた結論は日本にも当てはまるのではないだろうか。「地方はもうダメ」という結論。

経済力があればこそ土建工事をばら撒けたし、所得の移転が可能だった。それがなければ、そもそもばら撒きで生きてきた地方は立ち行かなくなるだろうし、そんな地方のインフラを維持するよりも都市部に資源を集中したほうが効率的だ。

地方が豊かになれずに高齢化しつつある「未富先老」の中国では、ばら撒きによる仮初の繁栄をショートカットして、最初からその結論しかなかったともいえる。少子高齢化と過疎化が、地方で暮らすコストを莫大なものに押し上げることになるからだ。

いままで豊かだった日本の場合、未富先老の中国のようにスパッと頭を切り替えて結論を導けるかは微妙で、地方創生やらで維持し続け、どんどん悪化させて最後にお手上げみたいな感じになるだろう。どうにもならない状態になって初めて止めることができるというパターン。ダラダラしているのでタイムラグがあるものの、結局のところ方向性は中国と一緒だろう。

中国:地方ダメ→都会に集中
日本:地方ダメ→地方にばら撒き&仮初の繁栄→経済悪化→地方ダメ→都会に集中

いずれ地方を見限ったかたちでの首都圏の不動産に対する需要が増大する日が来る。地方の価値は限りなくゼロに近づくのに首都圏は爆上げ。もし、金持ち移民を呼ぶために住宅投資ビザが解禁されれば、その流れはさらに加速する。

上海で起きている地方を見限ったバブル現象を眺めていると、日本でも都市部のみ爆上げする新型バブル現象が近づいているようにみえるし、すでに水面下では始まっているのかもしれない。

上海の不動産暴騰スパイラル

上海郊外。この建物にエレベータはない。下水の臭いが漂うほの暗い階段を登ってゆく。
塗装が剥がれ落ち、乱雑に書かれた電話番号や宣伝が貼られている壁が、まるで廃墟のような雰囲気を醸しだしている。
足を止めると、途端に真っ暗闇に包まれる。その度に、地面を蹴飛ばして音を響かせ明かりをつける。
中国の集合住宅によくある音感知型ライトだ。

扉を開け部屋に入ってみる。階段通路に比べれば小奇麗な感じではあるが、昭和時代のような古びた部屋。
築25年程度とのことだが、築100年でも驚かない。

上海物件上海物件

それでも、このマンションには6千万円の価値がある。今年に入ってから2千万円高くなった。
案内をしている不動産屋によると、この住宅を購入するには月に2万元のローンを組む必要があるそうだ。
2万元といえば、円安の今は40万円近い金額。年収480万円だとして、そのすべてをローン返済に回す必要がある。

昭和な感じ

千葉県松戸あたりなら、都心へ20分程度で品質はよく物件価格は3分の1程度。
日本たたき売り状態にくやしさを感じた。日本の優れた物件が上海の廃墟のような物件より遥かに安いなんて。
質や技術という付加価値が、中国のでたらめさに敗北してしまったのだろうか。
上海は異常で、日本は時が止まっている。

中国経済が悪くなってきているので商売は儲からない。
株も暴落したので信用できない。地方都市の不動産なんか上がらないということで、中国全土の金がある人が北京、上海、深センあたりの物件を買い始めた。
買うからまた値上がりするという拡大スパイラルが続いている状況だ。

エレベーター
郊外にある、5千万円のマンションのエレベーター

もはや、中国でまともな商売をやって、一級都市の不動産投資のリターンに打ち勝つ事は不可能ではないのか。
上海に滞在している邦人の、それを言っちゃお終いよという話に中国に初めて来たとき商売やらずにマンション買ったほうがリターンが高かったというものがある。
これは、多くの中国人も感じている実感だと思う。

もともとは住宅価格を釣り上げて庶民を馬車馬のように働かせるという戦略なのかもしれないが、馬車馬も働いたら負けということを最近は悟り、住宅価格の値上がりに期待している。

上海郊外
上海のかなり郊外にあるマンション。見かけは綺麗だが中身はボロイ

株でなく地方でなく商売でもなく、とにかく北京、上海、深センの不動産を買うという流れが、一体中国に何をもたらすか。

ガラクタマンションでも作るのには資源がいる。例え無駄になる資源だとしても、安かった資源価格が上昇に転じる可能性があるかもしれない。

クールじゃないクールジャパン機構が、中国で進める巨額投資案件とは? 追記版

クールジャパン機構…名前に比べてその中身は、私物化が進んでいる感じなんですね。クールジャパン機構の会長が自らが取締役を務める会社に投資していると政治家の方がブログや国会で指摘されています。
http://blogos.com/article/108819/

他の投資案件はどうなっているのでしょうか? 興味が出てきました。
このブログの性質上、機構の投資案件中で最大の投資案件「中国(寧波市)におけるジャパン・エンターテイメント型の大規模商業施設事業へ出資」に目が留まりました。

 

概要は以下の通り
エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社(以下、H2O)(大阪府大阪市、代表取締役社長:鈴木篤)、杉杉集団有限公司(以下、杉杉集団)(中国 浙江省 寧波市、代表者:鄭学明)を中心とするコンソーシアムとの寧波市(中国 浙江省)における大規模商業施設事業(寧波市で進行中の大規模な都市開発プロジェクト「東部新城開発」の中心地)に関し、110億円を上限として出資することを決定しました…とある。

延べ床面積は約16万平方メートル(400m×400m 東京ドーム約3.5個分 蘇州の久光くらい)。
地上6階、地価1階の計画。
地下鉄2路線の駅に隣接。
開業時期2018年春を予定。
H2O&クールジャパン機構の寧波開発株式会社が70% 杉杉集団&伊藤忠の寧波都市房産開発有限公司が30% の出資比率で寧波阪急商業有限公司という合弁会社を作って運営。

ITOHPIAENT Investment Co.,Ltdと言う会社は、伊藤忠関係の香港法人だと思われます。
杉杉集団有限公司と言う会社は、伊藤忠が28%の株式を保有する中国の会社ということです。

寧波都市房産開発有限公司の持ち株割合は
ITOHPIA ENT Investment Co., Ltd. 60.0%
杉杉集団有限公司 40.0%
つまり、出資比率を見る限り、プロジェクトスキーム図では伊藤忠は日本側に書かれていますが、ブルーの中国側に関係が深いわけです。

日本関係を除いた純粋な中国側の資本を計算すると9%以下だと思われます。もし「土地使用権のような現物出資」の場合、彼らの出資分より土地使用権の方が高ければ合弁会社の借入金になります。コレちょっと気になる部分です。
0.3×0.6=0.18(ITOHPIAENT Investment Co.,Ltd分)
0.3×0.3=0.12(杉杉公司分)0.12×0.72=0.0864(伊藤忠出資分28%を除く)

概要の引用元
http://www.cj-fund.co.jp/files/press_140925-5.pdf
https://www.h2o-retailing.co.jp/news/pdf/2014/140925chaina.pdf

この案件自体も、機構を構成する株主の事業だと指摘されています。機構に出資した以上に投資を受けているので、増えた部分は税金なんだろうけど、投資案件なのだから儲かってそれ以上に返してくれればいいわけです。以下、この案件が儲かりそうなのかどうかを見てみます。「本当に儲かるなら企業が勝手にやるでしょ!」とか「中国側がもっと金出すはず」 なんてことを言ってはいけません。

 

ビジネスモデルについて
ビジネスモデルは、中国のニュータウンに巨大商業施設を作って、そこで日本食や日本製品を売るという事のようですが、これの雛形みたいなものは上海にも沢山あります。

例えば、南京西路の日系デパートとか、古北の日系デパートとか。豫園の日本のラーメン屋を集めた店(潰れた)とか。
来日中国人の爆買からすると拍子抜けしてしまうのですが、それらの商業施設は、全く流行っているようには見えません。

理由は高いから。日本で爆買しているのは安いからですよ。

巨大都市上海の中心地ですらコレです。
この事業をすすめているということは、寧波市のニュータウンには、デパートで販売されるような高額日本製品に需要があるという、特別なデータでもあるのでしょうか?

普通、日本製品が欲しいにしても、中国人はサクっとネットで買うでしょう。
110億円も投資したコストがダイレクトに跳ね返るデパート価格より、ネットの方が安いですし、いつどこでも買うことが出来るのですから。
商業施設に行くにしてもネット購入前の下調べ程度のものです。日本人のように試着したから買ってくれるとか甘くはありませんし、売り子も微信とかやっていて売る気があまりありません。

このような中国人の買い物パターンからすると、ここに出店したとしても、日本の税金で補てんするのかもしれませんが、個人が作ったタオバオ店よりも利益が少ないような気がします。

需要がないハコ物よりネットショップのTmallやタオバオの方がマシというわけですね。
どうしてもハコ物を作るなら、地方のニュータウンよりも、空きが多い上海中心部に実体店を作ったほうが合理性がありそうです。

 

場所について
寧波市の東部新城という場所で、大規模な開発が行われているようです。中国の新城らしくだだっ広い。

以前からこの地域で開発を行っていた、杉杉集団&伊藤忠の寧波都市房産開発有限公司は、進出企業が決まったので損はしない状況になったと思われます。彼らの場合、現金ではなく不動産による現物出資の可能性も否定できません。

最近は、新城を開発しても企業を誘致するのが大変そうですから。そこで、クールジャパンをお題目に誘致Getと言った感じでしょうか。
商売がうまいですね。中国現地企業と違って、クールジャパンさんは金払いもよさそうだし。

この新城というものは日本でいうところのニュータウンのことで、中国全土で、市民や農民から土地を安く買い叩いて開発した上で、高く売るという地方政府の錬金術(地上げ)が行われています。
このパターンで中国は高度経済成長をしてきましたが、最近は成長が減速して地上げに失敗する場合も多く、上海のような都市部ですら新城ならぬ鬼城(廃墟)になる場合もあるようです。
したがって、誘致合戦は熾烈です。

鬼城と化したショッピングモール。多かれ少なかれ、中国にはこんな感じの場所が多いです。というか、こういう場所を安く買いたたいて、日本の店を入れた方が手っ取り早いし投資額も少なくて済みそうです。このビデオの場所のモールは郊外すぎるので、上海の打浦橋のあそことか。豫園のあそことか。。松江あたりなら、色々ありそうです。

 

運用について
こうして作ったハコものを何に使うかと言えば、当然ショッピングモールなんだけれど、プレスリリースを読むと、このショッピングモールは、こんな感じで中小企業のためですよ的なことも書かれている。

クールジャパンを体現し海外展開を図る中堅中小企業に対し、株式会社日本政策金融公庫の「海外展開資金(クールジャパン関連)」による融資や株式会社商工組合中央金庫の「成長・創業支援プログラム」による融資などの関係機関の枠組みを紹介するなどして、本プロジェクトに参画する中堅中小企業を積極的に支援してまいります。

つまり、大企業には110億円「出資」して税金・政府責任でやらせるが、中小企業には「融資」してやるから自己責任で出店しろということですね。なかなか面白いスキームですが、儲かってファンドが潤うといいですね。
この投資姿勢を見る限り、日本製品を売るという目的そのものよりも、ハコ物と言う手段を重要視していることがわかります。
ハコが無いなら、ハコを作ることにも合理性はあるとおもいますが、 ハコは沢山空いています。

なら、「クールジャパンを体現し海外展開を図る中堅中小企業」に直接を出資をして、今も沢山空きがあるショッピングモールに出店してもらった方が、日本製品を売るという目的のためには今すぐ実行可能だし合理的です。

中国が目まぐるしい変化を遂げているなか、東部新城モールが完成する3年後までわざわざ待っていたら、別のブランドに市場を取られそうですし、本当に中国で売れるモノなら3年間で実現可能な売上と利益をみすみす捨てるという話になります。
本当にこれ成長戦略なんでしょうか? もちろん、合理的な戦略を取らないのは「大人の事情」があるのでしょうけど。

 

結論
お偉いさんが、日本で会議を重ねて厳しく査定した上でのことでしょうし、何か特別な勝算があるのかもしれません。
従って、クールジャパン機構の中国ハコ物に需要があるかは、2018年に開業すればわかるでしょう。
その金、全部余額宝に入れておいた方がいいんじゃね?」とか、「ネットでやれ」とか言ってはいけません。
そんなわけで、完成したら是非行ってみたいと思います。どんな感じになるか今から楽しみですね。

次世代の「情報大航海プロジェクト」とか、明日の「シグマプロジェクト」のようにも見える「クールジャパン機構」。
この実績からすると、過去に行われたキラ星の如く輝く先輩プロジェクトに、星となって肩を並べる日も近いのではないだろうか。

【新常態】中国不動産。売るから貸さない。貸すけど値上げ。去年と同じでいいや……

逆に言うと、「売れない」、「値上げしても借りる人居ない」、「仕方がない」ということ。
中国に来て長いですが、更新時に値上げされずに同じ部屋に住めそうなのは初めてです。

「新常態」様様という所でしょうか。
いや、単にこのマンションにそこまでの市場価値がなかったというだけの事でしょう。

「新常態」と言う言葉、もう成長できませんとか、市場価値が無いとか、ハッキリ言うと角が立つから、
勝っているのか負けているのか意味不明な「転進」、結婚できないんじゃないしないんだ的な「独身貴族」とかと同じ流れで造語された感じですね。

ということで、追い出される予定でしたが、まだしばらくは高級(価格)オンボロ(実体)マンションに住み続けることができそうです。

しかし、ここ、投資物件としては収益性最悪。住むにも最悪。
下水が詰った。

【新常態】中国不動産価格下落で、借家暮らしのワタシが追い出させる?

家主から、このマンションは売るので出て行って下さいと言われました。
この手の話をこの頃よく聞いていましたが、遂に筆者のところまで来てしまったようです。

まあ、理由は良くわかります。

最近は中国の不動産も今一つで、下落傾向が続いています。
質的にいえばアネハ物件にもはるかに劣るマンションなのに、日本の価格感の2~3倍で売られている中国のマンション価格が、いよいよマトモになりつつあるということなのでしょう。

国もそれを追認しているようで、中国首相もこれからは「新常態」で昔みたいに成長しないと言っています。
これって、国からの中国マンションバブル終了宣言に等しいわけですが、価格が上がらないとなれば、価格が日本の2~3倍なのに賃料は日本と同程度というゴミ物件ばかりという状況になります。

試しに筆者の借りて居るマンションの収益率を計算してみると、常に入居者がいる状態で年率1.5%程度となります。
これは、中国の銀行の定期預金金利より低いという状況なのです。

さらに共産中国の土地は国有で、マンションの土地は私有ではなく70年の借地に過ぎません。
建設するために土地を取得する段階から、そのカウントダウンが始まるので、実質の権利はもっと短くなります。

さらに、建物の質やメンテナンスが悪いので、建物の寿命は、25年とかもっと短いものと思われます。
これらを考慮すると、収益性はさらに悪化します。1%の利回りも難しそうです。

銀行の貸出金利は当然、預金金利より高いですから、銀行ローンでマンションを買っていれば詰んでしまいます。
売れるなら、さっさと売りたいのは当然ですが、皆が皆同じことを考えるので実際はなかなか売れないようです。

知人の借りているマンションのオーナーは3年くらい前から売る売る言っているらしいのですが、中々売れないらしく、未だに知人はそこに住み続けています。
筆者の部屋のオーナーも、貸すかどうか考えると言い始めているので、もしかしたら同じような状況になるかもしれませんね。

引越すにしても、いつ売られるかわからない部屋に居るのも、いずれにせよ面倒な話です。

普通日本人>中国富裕層 だろ?

今や、日本生活のクオリティを中国で実行しようとすると、少なくても日本の5~10倍は資金が必要だ。
上海中心部の2億以上のマンションに住むより、埼玉のアパートのほうがずっと生活のクオリティが上だったりする。
単に日本で住んでいるだけで、中国の富裕層よりずっといい生活を享受できるのだ。

ひび割れ沢山、壁が薄くエレベーターも怖いマンションが数億するのが中国だが、
そもそも日本では、そんなマンションはボロすぎで、アネハ物件のように取り壊し命令が下るに違いない。
数億円はらって、そんなところに住まなきゃならないなんて中国の富裕層も大変だ。

外に出ればPM2.5の嵐。そんで病気になれば医療費はベラボウに高い。
都市の人はある程度は社会保険が効くけど、地方の人は自己責任で病気になれば破産へまっしぐら。
病院、医者、薬とも地雷率が高いので、富裕層といえども自己責任でこれを見分ける必要がある。
日本のように、病気になったら、誰でもすぐに、そこそこ良い医者に診てもらえるわけじゃない。

食べ物も元高の今、決して安くはないのにも関わらず、残念ながらそのクオリティは低い。
中華料理では油が命だが、その油がダメだ。
中華ならスパイスを入れて誤魔化せるが、同じ油で日本料理作ると不味さが際立つ。

富裕層スーパーにいけば外国食品も売っているが、例えば日本のどん兵衛が29元=600円弱。
日本のイオンやコストコやらで低価格で売っているものが、上海では目ん玉飛び出るビックリ価格で販売されている。

衣食住のうち衣料について言えば、ユニクロは日本のほうが安い。偽物で安い物はすぐにダメになる。

全ては元高円安ゆえ見方が変わったわけだけど、中国が提供できる付加価値に対して、ちょっと元が高すぎると思うのだが。

オンボロ欠陥マンションの家賃がメチャクチャ高い上海

物件の質もそのままに、この五年で2倍に上昇した上海の家賃。
上海中心部なら、同じ金額で東京のお台場のもっと広いマンションに住めるレベルだ。
もはや、東京より高い上海の物価。金銭的に日本が恋しくなるこの頃。
元も30%くらい上昇しているし。

なぜ東京より高いのか?

まず、住宅価格がどんどん上がるので、いちいち貸すのもめんどくさいと考えるオーナーが多いためであろう。
また逆に、いつ下落するかわからないので、貸さずにすぐに売れる態勢にしておきたいと考えるオーナーも多い。
こんな感じで、賃貸市場に出てこない物件も数多くあるため、賃貸価格はどんどん上がるという状況なのです。

さて、上海品質のマンションならば、窓が開かない、下水がくさい、建物の鉄骨が細くてショボイ、壁が紙のように薄い、天井から水が漏れる、エレベーターが怪しい、電気がスパークするとか、様々な素晴らしいオプションが付いており、素晴らしい品質を十分すぎるくらい堪能できるのだが、そのお値段まで堪能できる仕組みになっているからまいる。
もちろん、パナソニックの駐在員には危険手当がでるほど最悪な空気も、もれなくついてくる。

是非、アネハ建築士とヒューザーに進出して頂いて、これらの素晴らしいオプションはどれも要らないし、鉄骨を少しくらい端折ってもいいので、普通の手抜きマンションを作ってほしいものです。
手抜きの次元が違う。こちらは。

そろそろ、引っ越し時期なのだが、上海も潮時かもしれない。

上海の地名となった日本のスーパーの話

おしんというドラマが30年くらい前に放送されていた。奉公にでた女の子が苦労しながらスーパーの経営者になったという話だったと思う。
そのドラマのモデルとなったのが、ヤオハンというスーパーの創業者だと言われているのだが、そのスーパーも90年代に破綻。
イオンなどに吸収されてしまったのだという。

ヤオハンが破綻した原因は積極的な海外進出にあるといい、それを象徴するのが破綻2年前に上海浦東でオープンした「ネクステージ上海」という巨大デパートだ。
10年以上も前の中国でこんなバカでかいデパート作ったのはすごいが、まあ、物はあまり売れなかったんじゃないかと思う。
いまでも中国の個人消費は弱いのに、10年以上前なら、なおさら見物には来てもどれだけ買う人間が居たのか。

経営的には完全に失敗だったのだろうけど、このデパートには見物人を集める集客力があったので、このデパートを中心に小奇麗なショッピング街が生まれた。
その呼び名が八佰伴地区で、最寄り駅は地下鉄9号線の商城路。
この通り、大衆点評にも存在している。
http://www.dianping.com/search/category/1/0/r802
中国の人がパーバイパン、パーバイパンと言っているから何かと思ったら、ヤオハンだったわけで上海ではかなり知名度が高い。


ヤオハンの投資ヤオハンではなく、まわりの土地の価格を上昇させることに繋がったわけで。ヤオハン以外は超儲けたのではないでしょうか。
よ~く考えてやらないと、Win-Winの関係じゃなくて、lose-超win関係になってしまいますから。
結構そんな感じの進出企業とかありますよね。

ヤオハンの場合は地名にもなったくらいなのでまだ勝ち組なのかもしれませんけど。
 

誰から借りるのが無難か? 上海賃貸不動産の駆引き

賃貸マンションの補償金が返ってこない! というトラブルを上海ではよく耳にします。
中国で不動産を借りる場合は、補償金1か月+家賃3か月分を前払という条件が多く、この補償金についてはデポジット金なので退居するときに返還されることになっています。
しかし、嘘でもなんでも言い、何が何でも金を返したくない。そんな不逞な物件オーナーが多数を占めているのが中国の現状のようです。

もちろん、日本人しか住んでいない月2万元もするようなマンションや、少なくても日系の不動産会社に依頼すれば、このようなトラブルに巻き込まれる事も少ないのでしょう。
そのかわり、その分のコストが上乗せされるわけですが安心料みたいなものです。

しかし、さすがに2万元=32万円/月以上のマンションとか、そう簡単に住める場所ではないわけで、多くの中小企業の駐在員が現地不動産屋の門を叩くことになるわけです。
ここからは、中国人と直接向き合うことになり、様々なトラブルがやってくることになるわけです。

入居中にも、蛇口が取れて水浸し、トイレの水が天井から流れてくる、スイッチ入れたらショート、等々、様々な問題が発生しオーナーに修理費払えと言う事になりオーナーとの関係は必然的に悪化して行くわけですが、それが抜き差しならない状態になるのが退居時です。
補償金返還しないとオーナーが開き直りある意味お手上げ状態になってしまうわけです。

中国において、デポジット金を返さないというトラブルになる確率は、経験から言って、50%くらいあると筆者は考えています。
クーラーが壊れたとか、電灯が壊れたとか、難癖をつけたりする場合や、ウソをついたり、理屈すらなく、とにかく補償金を返還しないという人もいます。

中国人であれば、取り立て屋のような人間を雇い相手に対して強硬手段に出る場合もあるようですが、外人には難しい手段です。
稀にですが、公安に訴えて解決したという場合もあるようですが、これも時間や手間を考えるとあまり有効な手ではなさそうです。

最善の方法は、最初からその様なオーナーを避けることではないでしょうか?
それでも、非常に高確率で不逞オーナーに当たってしまうわけで中々完璧とは行かないのですが、合理的にこういう人はダメじゃないかというのを考えてみたいと思います。

1.若いオーナー
大量に借金をして該当物件を購入している可能性があり、その返済のためなら平気で嘘をつくことも厭わないという場合が多いと筆者の感覚としては強いです。

2.背伸びして物件を購入しているオーナー
これも1と同じですが、余裕がない人の物件を借りてしまうと、駆引きが多くなります。

3.駆引きをしてくるオーナー
例えば、契約しようという段階になって、補償金として2ヶ月入れてほしい、そして2ヶ月分づつ支払ってほしい等の駆引きをしてくる場合。

逆に、比較的良いオーナーは、
1.外国人/華僑オーナー
2.お金持ちのオーナー
3.温州のオーナー

絶対ではないものの、このような感じがします。オーナーが遠い場所に住んでいるといろいろと面倒な部分はあるのですが、金持ちケンカせずと言うのは、中国でも有効のようです。
ただし、金持ちではない、単に不動産を所有している程度の小金持ちは色々と仕掛けてくる感じですので、注意が必要でしょう。

いいオーナーに当たるかは運ですが、避けるべき点はあるわけです。

中国不動産 部屋代の上昇がまだ続いている。トホホ

部屋の更新が近づいてきたので、引っ越すか残留するか悩んでいるところです。
今の部屋でもいいかなと思っていたのですが、最近近所に500円ショップが開店し朝から晩までひたすら39元と喚き散らす始末。
頭の中を39元が響きまわっています。

街中だから仕方がない話ですが、それならばいっそ引っ越ししてしまおうかと思い、昨日、知り合いの不動産屋に連絡をしました。
当日、3つの物件を紹介してもらったのですが、やっぱり去年より10%以上値上がりしています。
その人には、4年前に物件を紹介してもらったのですが、その物件は当時と比べて60%も値上がりしているとのこと。

まだまだ中国の物価上昇は止まりませんという感じです。
昨日行ったレストラン麻辣誘惑もメニューの冊子が新しくなったと思ったら、しっかり値上げしてました。
レストランの場合はまだ、肉の量が減る、全体の量が減る、そして最後は値上げと、段階を踏んで値上げしますよと消費者に警告してくれるからいいのですが、部屋代の場合は一年後にいきなり不意打ちを食らうので恐ろしいものです。

さらに、円安が追い打ちをかけます。13円=1元状態が今や15円=1元となりました。
つまり、日本円はインフレ常習犯の中国元以上にインフレしており、完全にデフレ脱却に成功しているのです@中国。
確かに今まで、ドル円では円安だったのでしょうが、新興国の通貨を絡めると大した円高でもなかったという話になります。

それが、更に円安に振れたのだから日本の輸出産業は暫くは安泰でしょうか。逆に中国の輸出産業は……
アベノミクス砲はしっかり効果を上げているようですね。

ということで、元が今後もどんどん強くなるわけはないですが、取りあえず今、現状の暮らしを維持するためには最低10%以上はこちらも成長しないとまずいみたいです。