青色LEDノーベル賞。日本人はキライなタイプのキャラやストーリーかもしれないけど…

日本の法律では20才以上の2重国籍はダメだったはず。したがって、猶予期間はあるもののアメリカ国籍を取得しているなら日本国籍ではない。
知り合いの元中国人も日本に帰化するときに、日本の役所でハサミを渡されて、中国のパスポートをぶった切れと言われたそうです。

つまり、受賞者の一人、中村氏はアメリカ国籍を取得しているので、日本人ではなく日系アメリカ人一世ということになります。
なぜかマスコミは、あまりこの点を報道せずに、3人の日本人としているみたいですが。

10年くらい前に、中村氏の著作を読んだことが有りますが、日本なんかでやってられないといった感じなのでしょう。

残業の時には皆で帰らないとか、どこかへ出張するときに別の人間が随伴していくとか……
そうすることによって、コストかかっているという事に何故か気付かないまま、未だに日本企業はそんな謎で無意味な風習を続けている。
このような意味の無いことをやる一方、肝心な開発部門にお金が来ないという、この悪循環。

しかも、もし、うまく開発しても、「皆でやったから出来た」とか言われてしまう。
これは全く違うと思うし、完全に間違っている。

実際は、その人が居たからできたが正しいのではないだろうか?
みんなでやっても、その人が居なければ決して出来ないし、ゼロはいつまでたってもゼロだから。

とするならば、そういった核となる人間を数多く抱えた国が競争力を持ち得るということになる。
逆に、皆でやったと勘違いして、無意味な事ばかりやっている国や会社は衰退する。

結局、その他大勢でも作れるモノは、当たり前の話だけど、それは普通の国の中国にもキッチリとあって、ソニーだろうがサムスンだろうが、そんなモノ作っていても儲からない。
普通の国の中国をナメてはいけません。普通の事は、普通にできます。

そのあたりを、アメリカはキッチリわかっているから、中国と同じ土俵で勝負せずに土俵そのものを作ってますよね。
それができるのも、核となる人間が大量に居るからなのでしょう。

最後に、中村氏が過去に在籍していた日亜化学という会社のコメントは、日本的でなかなか興味深いものです。

中村修二氏のノーベル物理学賞受賞について、日亜化学工業(徳島県阿南市)は「日本人が受賞したことは大変喜ばしいことです。とりわけ受賞理由が、中村氏を含む多くの日亜化学社員と企業努力によって実現した青色LEDであることは、誇らしいことです」とのコメントを発表した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141007-00000071-mai-sctch

・日本人が受賞したことは大変喜ばしい> 中村氏はアメリカ人。まあ、軽いジャブでしょう。
・中村氏を含む多くの日亜化学社員と企業努力によって実現> 中村氏一人じゃなくて皆でやりました! という話。でもノーベル賞は、他の社員を選んでいないという事実。

彼の著作を読む限り、中村氏って、みんなで一緒が好きな日本では間違いなく嫌われるタイプのキャラですが……
このコメントにも、それへの反発が溢れております。

ただ、日本人の多くが(この皆で)という部分を正しいと感じている限りは、永遠に中国と同じ土俵で戦うしかないと知るべきなのかもしれませんね。

皆が出来るものは、中国でもできるのですから。

【読書】知中論を読んで。そうそう、普通ですよね。中国って

知中論という本が売っていたので、何気なく買ってしまった。

この著者の本は面白いので、数回購入しているけど、その流れでまた買ってしまった。
ざっくり1時間で読了。

いろいろと面白い話が書いてあるのですが、特に、あとがきの部分にある「普通の国」の文字。
普通ですよね。中国。拍子抜けするくらいに。

もし、中国へ行ったことがない人が行くと、普通すぎでビックリしますよ。たぶん。

言葉は悪いですが、気張って悪の枢軸(日本の情報だとそんな感じ)に出掛けてみれば、普通の庶民レベルでは、ただひたすらに平凡な生活がそこにはあったみたいな。
そこには、特にドラマチックなことなど、それほどありゃしない。

知中論 理不尽な国の7つの論理 (星海社新書) 新書 – 2014/9/26
安田 峰俊 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4061385585

関連するこのブログエントリ:普通の国の中国

NHKスペシャル「老後破産の現実」 これが一般化する日に

少し前にNHKスペシャル「老後破産の現実」という番組をやっていた。
高齢者人口が3000万を越えた超高齢社会の日本には、600万人弱の一人暮らしの高齢者がいて、その半分は生活保護以下の年金しかもらえないという。
その一部は生活保護を貰っているが、残り200万人余りは生活保護を受けずに暮らしているというのだが……

これは、遠い未来の話ではなくて今現在の、逃げ切り世代と言われている人々が年金を貰っている今現在の話だという。
番組自体は何の救いもないもので、それはそれで絶望的なのですが、もっと暗く恐ろしい何かを感じずには居られませんでした。
恐怖を感じると言った方が良いのかもしれません。

それは、上海や北京の街角で、或いは外人など来たことがないような奥地の村で、筆者はそれを何度も垣間見て、そして無視してきたものが確実に日本にも迫ってきているのだという恐怖です。
病気になったら一家破産か、或いは見捨てるかと言う選択をさせられたり実際に見捨てられたりする、人権とかそういったレベルではないリアルな生存環境の厳しさです。

全ての日本人は世界的にみれば、ある意味「逃げ切り世代」と同じだと言えるのかもしれませんが、フラット化する世界では、中国の姿は明日の日本の鏡で日本の姿は明日の中国を映し出したものだと言えるのかもしれません。
逃げ切り世代=先進国 と 逃げ切れない世代=途上国 と考えた場合、人口の多さから言って、日本よりも中国に近い形で世界は均衡化すると考えるのが妥当だと思います。

「逃げ切れない国」の「逃げ切れない世代」の状況と、未来を予測する時、恐れを抱くのです。
そして、逃げ切り世代と逃げ切れない世代の格差は国の債務(これに関しては中国はかなり健全)になって、金利付で逃げきれない世代を襲うことになるわけです。

■政府債務の少なさ 世界133ヶ国中(P380)
https://members.weforum.org/pdf/GCR09/GCR20092010fullreport.pdf
日本132位(最下位)
中国20位

我々には、地縁血縁がまだ残り、整えられた社会保障を体験していない中国の状況より悪い老後しか残されていないのかもしれません。
少なくても、新たに獲得するより手放すほうが、より悪い状況になります。

NHKスペシャルは、確かに今現在の悲惨な状況を放映していました。
だからといって、国が予算を使って今すぐにどうにかしろと即座には言えないというのが、将来の「逃げ切れない国」に住む「逃げ切れない世代」の偽らざる感想ではないでしょうか。
そういった、理想的で進歩的な政策が、自らの「老後破産」をより厳しいものに変えてしまうことが、わかりきっていますから。
だから、この番組にはとてつもない絶望感が漂っているのでしょう。

もちろん、我々個人個人にはリスクを取って、勝ちあがるという選択肢も残されています……
中国でも日本でも一部の人は老後の不安から解き放たれることができるでしょう。
この意味に恐怖を感じるのであれば、あなたも私と同じような考え方をする人なのかもしれません。
中国の人の必死さを、決して笑うことはできないのです。